今回は「コロナ疲れにオススメできない宝塚作品3選」を紹介します。
コロナ疲れにオススメできない宝塚作品
その①エリザベート
まずは名作「エリザベート」です。
オーストリア皇后・エリザベートの波乱に満ちた生涯を描いたこの作品には、トート(死という概念がキャラクター化したもの)という人物が登場します。
このトートですが、エリザベートの幼少期から死ぬまでずっと、彼女にまとわりつきます。
初めて出会った時、トートはエリザベートの生命力の強さに驚き、惹かれます。
そして自分が“死”という概念からできているにも関わらず「生きたお前に愛されたいんだ」などと、矛盾した言葉を吐くのです。
愛するエリザベートと結ばれれば彼女は死んでしまうのに、「生きたお前に愛されたい」と言い続け、死ぬまで彼女を追い続けます。
“昭和のベルばら、平成のエリザベート”と呼ばれる宝塚を代表する名作ですが、作品の雰囲気は暗いです。
その②ポーの一族
2つ目は、萩尾望都の漫画が原作の「ポーの一族」です。
深い森に捨てられたエドガーとメリーベルの幼い兄妹は、ハンナという老婆に拾われます。
ハンナにとても可愛がられて育った2人ですが、兄のエドガーはある日、見てはいけないものを目にします。
それは、人間の生き血をエナジーにして生きる“バンパネラ”の一族繁栄の儀式でした。
ハンナがバンパネラだと知ったエドガーは驚きますが、このことを知ってしまった以上、エドガーが人間として生きることは許されませんでした。
妹のメリーベルだけは逃してほしいと頼んだエドガーは、生き血を吸われバンパネラの一族に加えられます。
こうしてバンパネラとなったエドガーですが、分かり合える者がいない彼には、常に孤独がつきまといます。
この作品も暗いです。そして、何より美しいです。


その③春の雪
最後は、三島由紀夫の小説が原作の「春の雪」です。
侯爵家の一人息子・松枝清顕(まつがえ きよあき)は、美しい青年でした。
そんな外見に反して、中身は青春をこじらせたような鬱屈した性格です。
彼には、心密かに慕う女性がいました。伯爵家の一人娘・綾倉聡子(あやくら さとこ)です。
幼なじみの2人は両思いながらも、清顕の鬱屈した性格がゆえに、お互いに心を通わせられずにいました。
そんな中、聡子に縁談が持ち上がります。相手は宮家の子息です。
この期に及んでも、清顕は自分の気持ちに素直になれず、聡子を突き放します。
縁談がすべてまとまった矢先、とうとう清顕は自分の気持ちに嘘がつけなくなり、聡子を呼び出します。
この時から、2人の逢瀬が始まりました。やがて、聡子は妊娠してしまいます。
宮家の子息との結婚が決まっている聡子ですが、極秘に中絶をし、宮寺に出家します。
聡子を想う清顕は、彼女に会いに宮寺の門を叩きますが、その願いは叶いませんでした。
雨の中、彼女を待ち続けた清顕は、風邪をこじらせ門の前で死んでしまいます。…この作品も、暗いです。
まとめ
以上が、コロナ疲れにオススメできない宝塚作品3選でした。気になる作品はありましたでしょうか。
宝塚ファンの方ならお気づきと思いますが、すべて明日海りおさん主演の作品です。
本当は全部オススメしたい作品なのですが新型コロナウィルスで危機的状況の今、観ると気持ちが沈んでしまうかもしれません。
でも、どれも素晴らしいので本当はおすすめしたい3作品です。